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年末年始の休みも終わり仕事始めの第一週は
コロナ禍始まって以来の忙しさとなった。
そんな忙しい第一週が過ぎ二週目はスロースタート
あぁまた暇になっちゃったなぁなんて言ってると…
「なんだか今年の年越しキャンプは
不完全燃焼というか…平穏すぎたのかなぁ」
本来ならば平穏無事の正月を喜ぶはずだが…
ひと段落終えた妻の感想は真逆のもの
それもそのはず、ここ数年の雪の中の年越しは
とにかくハードで、逆を言うと
まったりなお正月の時間と雪との闘いという
相反するある種メリハリの効いた時間が
年越しのキャンプ感そのものだった感はある。
そういう意味で言うと今年の年越しは
風との闘いから私は始まっていたため
妻の感想とは裏腹に実に充実感ある
年越しだった印象があって
雪との闘いが風に置き換わった事が
私の中でメリハリとなっていた
という事だったと思っている。
そもそも設営の段階で風を読み違えており
北西の風を想定した設営は仇となっていたのだ。
実際牡鹿半島を吹く風は西よりの風がメインで
例えば半島の西側は強風の温床であったのだが
半島の先端に位置するおしか家族旅行村は
山に守られ北西の風の影響が少なく
半島を回り込んだ海風が突風を伴いバンッと
幕を揺らす。。
海岸沿いの営地の基本は
昼は海風が吹き気温の下がる夜は陸からの風に変わる
というのがセオリーなのだが
陸風がほとんど吹かず海からの突風が
突然来るというこの地の風はなかなかに厄介だった、
そうは言っても、ベースは鉄骨BAHARI
盤石なリビングは快適そのもの。
キャンプ猫の二匹が怖がる事もなく
過ごせていた。
正月を前にやらねばならない事が
いくつかあった。
今年で六〜七年目を迎えるBAHARIの
テントゴムが各所で伸びきっていて
ぼちぼち交換を必要としていた。
思い切ってゴムをカット
無論、急遽の交換だったので
換えゴムの準備はないのだが
普段、様々な設営に用立てるために
大量に常備しているストレッチコードを分解して
これを流用ー上手く行った。
そんな簡単なメインテナンスだとか
風による設営の修正などをして日中は過ごし
夜は薪ストーブを使った料理だとか
正月料理を楽しむひと時
雪のない正月の良さは随所にある
まったりでゆったりとした時間だった。
今回の年越しの目玉は
私の秘蔵のコレクションからの一本
ロイヤルサルート21年の古酒
90年代の物なので21年+30年となり仕込は
私達夫婦が産まれた頃の仕込み
ロイヤルサルートは光を一切通さない
陶器ボトルであり、さらにそれが専用の
ベルベット風の巾着袋に入り箱詰で販売されている
つまり保管状況に関わらず中味の劣化がなく
良質なオールドボトルである可能性が高い
そもそもロイヤルサルートは王礼砲の意味
礼砲とは王室メンバーの誕生日や結婚
戴冠式といった特別行事の際に打つ空砲の事で
敬意を捧げる空砲の数は儀式によって決まっており
エリザベス2世の戴冠式に放った21回にちなんで
21年という年数が採用されたというのは
余りにも有名な話。
ただ…コルクは完全に硬化しており
開栓はできずソムリエナイフにも刺したまんま
コルクが粉々に付いてくる状況だったため
漉しながら注ぎ飲む事となった。
もちろんこの正月で飲み切る事となる
色んな方が我が幕に来るたびお振舞いをしたわけだが
果たしてこのボトルの価値をキチンと理解して
飲んだ方がどのくらいいたかは怪しい限り笑
私にとっては人生初にして最高の贅沢
そうそうご一緒したGAOさんより
頂いたのがカバランクラシックシングルモルト
年末の記事でカバランのハイボール缶を紹介したが
それの本物
よく南国フルーツの風味などと称されるカバラン
正直、感動だった。
もちろん大好物のアイラモルトも持参したわけだが…
ロイヤルサルートにカバランとくると
見劣りは否めなかった。
オガライト燃料の薪ストを入れた幕の中は
十分な暖かさでBAHARIリビングは
熱気すら感じるほど
そんなタイミングで調理用にとお店に準備していた
デジタルサーモメーターを使って
ストーブ温度の確認をしてみる。
バッフルが装着された天板は205℃
天板から約60cm位置で78℃
そして幕を通るフラッシングキット部分では
わずか42℃という記録
薪に完全に火が回り最大燃焼状態だと
天板は250℃だが煙突温度については
それぞれプラス10〜15℃程度
これは参考になるのではないだろうか
差し入れの豪華さは近年では最高で
料亭などにしか出回ることのないホシガレイの
お刺身や鮑などの盛り合わせ(一人一皿)や
人生で最も美味しかったあん肝と
海辺のキャンプ地ならでは正月ならではといった
素晴らしいお振舞いの数々
もちろん妻の雑煮も格別で
感無量の正月だったのはいうまでもない。
人の記憶と言うのは重要でないものから
次々と消えていってしまうもの。
冒頭に述べた妻の不完全燃焼の年越しという
印象はもしかしたら正月に飲み過ぎて
そのインプットの段階から印象的な出来事が
浅く刻まれていたのではないかと
当記事を作りながら今改めて感じている。
思い返せば夜明けのコーヒーだって格別だったし
風の日中だって随分な贅沢三昧だった。
当ブログ「今日もどこかで野遊びを」は
夫婦二人の野遊びの記憶としてしたためてきた。
若さという言葉を他人にしか使わなくなった
私達の記憶装置としてついにこのブログが
役に立つ日が来たのかもしれない。
この記事を通して…
今年の年越しは最高だったって事を
思い出してくれるといいのだけれど。
それがキャンプ
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Source: 今日もどこかで野遊びを…
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